この歯を託す


昨夜。そういえば、ドク先生とはじめていろいろと話したあの日、私のアクティブぶりに対し先生が、げんきげんきと何度も言われたのだけれど、よくよく考えてみると丁度あの日から、セッ久してないわ。とおもって、そうおもったからではないのだけれどそういうあれになり始めた途端に猛烈に歯が痛みだし、ベッドの上で悶絶。鎮痛剤持ってきてお願いたぶんバッグの中。どこ?いやバッグの中の紫色の入れ物。えっぜんぶ紫色なんだけど。いや一番こゆい紫色の巾着。あったけどないよ。ええはやく。等という阿呆なやりとりに笑い泣きする程の痛み。一昨日もさあ眠ろうとおもったら痛みだして、泣く程にではなかったけれど、もう駄目明日歯科にゆく絶対に歯科にゆく。そう心に誓ってしくしくする歯に悶えながらの就寝。顔の、耳のあたりまで痛い。
翌朝。弱弱しく主張するしくしくで目覚め、半年程前に近所にできた歯科をインターネットで検索する。新しいバイパスを右折したところにあって、田舎の住宅街にまるで似合わない白亜の建造物、絶対に院長は女性であろうとおもう。検索でひっかけたホームページは無駄に重く、トップページにティアラとリボンと花の装飾、年相応とはおもえないポージングをしたおそらく院長とおもわれる三十代後半とみえる女の、無駄に高画質なトップ画像。大丈夫なのかここ。
電話をして行ってみると、みんな女性。ピンクのミニ白衣。しかしあれですね、病院の受付(看護婦ではない)と歯科助手って、どうしてあんなにどこ行っても外れなしに皆馬鹿なのだろうね。どうでもいいけど。テレビからは餡蜜がどうとか蜜豆がどうとかいうのが絶妙な音量で流れている。
問診表を手に院長がやってきて、やっぱり「トップページのひと」であって、このひともミニ白衣であった。なに考えてるんですか本当・・・。でもね腕はよかった、今度こそ完治するまで通おうとおもいます(そんなことは未経験です)。レントゲンを見た院長は、よく我慢しましたね、くらいの感じで即神経を抜きます隣の神経もあとであれします、と言って速やかに麻酔。あれれなんだろうデジャヴ。二年位まえにどっかの歯科でこんなことがあったきがするうー。
眼前のモニターにはあの上野の愛玉子の店がなぜかフィーチャーされ、どうやら台湾ふう餡蜜の紹介のためにあそこに取材が行ったのらしいが診療台は無情に倒され目の上にはタオルをのせられてしまった。私の歯をあれしながら、「蜜豆に餡子をのせたのが餡蜜だって」とかいう無駄口を叩く院長と歯科助手
かくして痛みの元凶はあれされ、今後は暇をつくって通い、後処理と痛んでいたのの隣の歯をあれしていくことに。痛みがないと、忘れてしまうんだよねえ。それも、すごく強い痛み。あれがないと駄目なんだよなあ。意外と、痛みがすきなのかもしれないとおもう。痛みは気づき。うん。良いこと言ったっぽいかんじにしているけどそうでないことくらいわかってます大丈夫です。
麻酔のきれぬままバイトへ行き、帰宅すると某ABなんとか氏がブログに「地元でぼっち。趣味のあう、同年代の、あそべるともだちがほしい」と書いているのを目にして、彼とは先月くらいにはじめてお会いしてドライブしたり居酒屋へ行ったりしたのだけれど、そうだよなあ、同年代。ABちゃんと私は確か七つか八つくらい年が離れていて、とても同年代ではなくて、ほんと、何やってんの(私がな)。でもまたあそびたいので暇でどうにもならぬときは車係とおもってどうか何卒宜しくお願い致します。勿論それとはべつに貴方様に願うとおりのともだちができることは祈っています。今度一緒においしい鯛焼きを買いに行きましょう、敬具。