生涯の玩具

数日前。二十一時を目前に帰宅すると電子ドラムが届いていて、設置もしてあった。のだけれど、場所が。場所が。文字であれしてどうにかなるはずがないが、簡単に言うと、ソファーの背と壁のあいだに電子ドラムは鎮座していました。そしてまた、書斎の荒らされた跡・・・おそらくヘッドフォンを探したとおもわれる痕跡。ベッド脇の通路は空のダンボールに占拠され、私の棲家は秘境と化しました。帰宅するのは夜だし、掃除機も移動もできません、無論叩くこともね。なんなのこれ意味あるの。健康で健全な生活すら脅かす電子ドラム。
昨日。バイトが午後に終わり、連れ合いが帰宅するまで一時間弱あるので鬼のように掃除するも殆ど差異なし。只電子ドラムは移動できたので、ソファーは壁際に戻った。それだけでも無駄ではなかった、と美味しい麦茶を一杯飲む。外はずっと雨。
連れ合いが帰宅後、教えてくれと言うので、あれこれ言うも全く伝わらず、You Tubeよりよさげなのをひっぱっては見せ、やって見せ、やらせてみせ、の繰り返し。わかったこと:壊滅的にリズム感がない。でもすごくたのしそうでした、Fall Out BoyのI don't careの冒頭のフレーズの練習だけで一日あそべると言っていました(一時間くらいそこだけ教えたけどできなかったため)。Yくしまさんがおっしゃっていたけれど、楽器っていうのは手を出すにはやっぱりすこし値段があれで、だけどなにか弾けるようになればたのしいし、どこかの段階で無理だとおもってしまっても、できるようになるまでやる楽しさと、そこでやめてしまったとしてもひとつでもおぼえたフレーズがあればそれで一生あそべる。それを考えたらかなり安い買い物ですよ、と彼はおっしゃって、本当にそうだとおもいます。良い買い物。私はお金払ってないですけど。