ファミリーレストラン布教


殿様から、同僚が映画「ブッダ」が見たいと言ってきたので、手塚が好きなのかい?と聞いたところ、Xがテーマソングだからそれを聞きに映画館に行きたい。と言っていてばかなんじゃないのっておもったんだよね。という話を唐突にされ、なんか変な顔になる。ああ、そう・・・。その絵柄と、スポンサーてきなあれから、あの映画は手塚とは全く別のものだと思い込んでいたのだけれど、そうでもないらしく驚いている。いいのか。本当にいいんですか。ジョイフルの喫煙席で頼んだ定食を待っていると、更に、ねえブッダっでどんな話なの。と聞いてくるので、私のすきな中国の兎の神話をまず熱心に語ったあと、ナラダッタが使命のために目覚めたひとを探す、ブッダはなかなかでてこない。と言うと、なにそれロードムービーじゃん!と想定どおりの良い食いつき。だがこの先を話すと、どうせまたあれこれ文句をつけてきて、塵でも払うように貶すに違いないとわかっていたので黙っていると、それでどう落ちがつくわけ?と言うので、差し出された定食を食べながらまたその続きを、事細かに熱弁していると、ばかみたいに茶茶をいれてくるので、うるせえ黙れ、聞け、と払いのけながらまた話していたのだけれど原作の後半、目覚めたあとのブッダが獣に落ちたナラダッタに出会い、ナラダッタが許されその人生を終える件まで話したところで両の目からぼろぼろ涙が零れ落ちててしまい、それを見た殿が変な顔になってこの会話は終了です。読んでね。ブッダ。映画は見なくていいとおもいます。